伝えたい

数学がぼくに「なぜ?」をあたえてくれた

ぼくが数学をほんとうに好きになったのは高校3年生のときです。それまでも国語や社会に比べれば好きと言う感覚はありましたし、テストでも平均点はとることができていたように記憶しています。でも、あくまでも数学はその程度の存在でした。 素通りの人生 高3まではたいした疑問を持たず、深く考え込むこともなく進んでいました。小学校のときに多くの方が疑問に思う「分数の割り算は、分母分子をひっくり返してかける」事実や、中学のしょっぱなに頭を悩ませる「マイナス×マイナス=プラス」であること。こう言う類のものに大した疑問を持たず、「そういうものなんだろう」と割り切って、ただ計算ができるようになってテストである程度の点数が ...

「教える」よりも「引き出す」に重点を置く

ぼくの好きな本に、「プロ研修講師の教える技術」というのがあります。 なぜこの本を購入するに至ったかと言うと、”はじめに”でこんなことが書かれていたからです。 「こちらが、詳しくていねいに話す」のではなく、「こちらの説明はポイントだけで、答えは相手に見つけてもらう」 プロ研修講師の教える技術 寺沢 俊哉 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2011-10-16 Amazon この考えにすごく共感し、思わず購入したわけです。”教える”よりも、答えを”引き出す”ことで授業を組み立てていき、話を進めていく。初任校でみんなの前に立って教えはじめてしばらく経ったころから、その重要性に気づき、意識し始め、そこから数ヶ月が経った頃、本書と出会いました。 予備 ...

おもしろいポッドキャストを紹介します

おもしろいポッドキャストを紹介します。 ブックカタリスト 1つ1つが長いです。1時間以上あります。 哲学とか倫理とか、難しそうなことを話しているときもあります。 何より、本をじっくり読みたくさせられます。 読みたい本は尽きないもので、今も読まれることを待っている本が家の中に何冊もあります。 読みたい本がスタンバイしていると、どうしても次に次に読んでいきたい気持ちになり、1冊読み終えたらすぐ次の本に手を出し、となってしまいがちです。 でも、ここには厳しい現実が待ち構えています。 そうやって次々読んだとしても、読みたい本の増加のペースと、本を読了していけるペースは、どうあがいても読みたい本の増加ペースの方が早いと ...

「そういうもの」のうちのひとつについて

長いこと、それこそ何年も何十年もずっと好きなことって、誰しもそんなに多くはないと思います。 時期ごとに熱中したものはあれど、どこかで飽きるというか、熱が冷めるもんです。 でも、中には、何年も何十年もずーっと好きでいられることがあったりします。 ずっと好きなことに出会うと、それは生活にしみわたり、それにふれるために時間をつくったり、日々の活力になったり。 それなしの人生は、ちょっとイメージしがたいくらいになります。 そういうものに出会うことができるのは、幸せなんちゃうかなぁ。 そんな風に思います。 ぼくにとって数学や本を読むことが「そういうもの」にあたります。 今回は数学について、ちょっと書きたいと思います。 い ...

抽象化の先に待っているものが感じられるTED動画

小学校で学ぶ算数と、中学校以降に学ぶ数学。このふたつには大きな違いがあります。 よく「算数は普段使うから必要やけど、数学を普段使うことはない。やから必要ない」って意見を聞いたりしますが、「必要ない」という部分以外はまさにそのとおりだと思います。「算数は普段使うから必要やけど、数学を普段使うことはない」。だって、扱う対象が違うんですもの。 算数で扱うのは、”具体的”です。具体的な数を扱い、数に関する知識を学びながら、四則演算を習熟していきます。に対して数学で扱う対象は”抽象的”なもの。数学では「文字式」を筆頭に、普段の生活ではなかなか出てこない、抽象化された世界へと踏み込んで行きます。 だから「算数は ...

概念の拡張と日常への適用

数学では、新しく世界を広げるために、「概念を拡張する」ことがある。 拡張するとは、適用範囲を拡げること 例えば、「数」。ぼくたちが一番初めに学ぶのが、1、2、3、4などの「自然数」とよばれるもの。この自然数に対し、「+」「−」「×」「÷」の計算ー「四則演算」ーが定義されていくこととなる。 すると、「1÷3」や「2-5」など、計算の結果が自然数ではなくなるものが出てくる。出てきた数を認め、はじめは自然数に対して定めた「+」「−」「×」「÷」を、新たに出てきた自然数ではない数に当てはめてもいいかを確かめる。 そうして、これらの演算を、小数や負の数などの自然数以外へと、拡張していく。さらには、有理数、無理数 ...

何を書こうか考えた結果、やろうと決めて結局やめちゃったことについて書こうかな、と。

そんなん書いてるのんあんまし見たことないので、書いてみようかな、と。 やめちゃった1:ブログ毎日更新 これからは、積極的にブログを書くつもりでいます。ブログには感謝感謝です。 – iPhoneと本と数学となんやかんやと ブログを積極的に更新すると決意し、宣言し、実際に半年ほどは毎日更新を続けることができた。 というか、そんなに続いてたなんて忘れてて、ブログを読み返して知った。半年も続けていたことにびっくり。 このエントリは実は、本日を以て – R-styleを読んで、書いた。とにかく、感謝を伝えたくて。 ブログを書き始めたきっかけは、もうあまりちゃんとは覚えていない。けどはっきり覚えているのは、先にブログを書いて ...

知的生産その5「授業」〜一個人の、知的生産・タスク管理の技術15〜

「授業」を組み立てるときにも、頭をはたらかせます。生徒にわかるかたちはどういうものを、どういう順序で、どういったように伝えたらいいか、を。 ただただ考えるわけではなく、段階によって少し考える方法や用いるものがかわってきます。 章ごとに 数学の教科書は、数学を伝える単位として、内容ごとに「章」や「節」に分かれています。新たな章に入るときに、その章全体のロードマップを思い描きます。もちろん、高校には定期考査というものがあるので、考査によってその「章」や「節」は分断されるのでそれも考慮に入れつつ、最終的な目標と、そこに至るまでの道筋を考えます。 ここで用いるのが、紙とペン。iPadとApple Pencilで ...