劣等感と劣等コンプレックス・優越コンプレックス〜アドラー心理学について⑥〜

昨日のエントリ、「マインドセットによって変わる、劣等感への対処の仕方〜アドラー心理学について⑤〜」にサラッと挙げた、劣等感と劣等コンプレックス・優越コンプレックスについて。

アドラー心理学の本を読んでいて感じるのは、劣等感は、「できない」「もってない」など、「〜ない」感覚、くらいのものっぽい、ということ。ただ、他と比べて劣ってるなーと感じることで、それ以上でもそれ以下でもない。
劣等感自身は、別に悪いものではなく、ただできてないなーと感じるだけのもの。
やから、誰しもが持ってるもの。

『幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII』(岸見 一郎、古賀 史健)では、人は皆、生まれた時から劣等感を抱いているとも言ってる。
生まれてからしばらくは、周りは大人や年長者ばかり。
そんな周りと比べて、「できない」ことが多いから、劣等感を抱くもの、と。

で、この劣等感にたいして、どう振る舞うか。
自分の成長につなげるのか。
劣等感があってもいい、と思えるか。
あるいは、その劣等感を言い訳や、ひた隠しにするか。

劣等コンプレックス優越コンプレックス
劣等感を「できない言い訳」に使うのが、劣等コンプレックス。
劣等感に向き合わず、ただ否定するのみで、あたかも自分は優れていることを強調して、偽りの優越感に浸るのが、優劣コンプレックス。

コンプレックス=劣等感、ではくて、コンプレックスの本来の意味は、思考や意識、感情などが複合したもののことを指す、らしい。
ということは、劣等コンプレックス・優越コンプレックスとは、劣等感(「できてない」感)を“認識“するだけではなく、他の思考や感情、意識にまで混ぜ込んでしまうこと、と言えそう。

ということで、硬直マインドセットやど、劣等コンプレックス・優越コンプレックスに向かってしまいがちになりそう、というのが、前回の結論なわけでした。

では、お読みいただきありがとうございました。