マインドセットによって変わる、劣等感への対処の仕方〜アドラー心理学について⑤〜

マインドセット「やればできる! 」の研究」での「硬直マインドセット」と「しなやかマインドセット」という視点でアドラー心理学で挙げられる「劣等感」について考えた。

まず、アドラー心理学における劣等感について。
人は、優越性の追求、つまり、人にはもっといい存在になりたいという欲求があり、それがあるから、できていないところが見えてしまい、劣等感を抱く。
その劣等感に、いかに対処するか。

マインドセットが硬直か、しなやかか、という目線で考えてみる。

p13.自分の能力は石版に刻まれたように固定的で変わらないと信じている人ー「硬直マインドセット」の人ーは、自分の能力を繰り返し証明せずにはいられない。

しなやかな心の持ち方、「しなやかマインドセット」である。その根底にあるのは、人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができるという信念だ。

硬直マインドセットであれば、劣等感を言い訳に使うか(劣等コンプレックス)、自分の凄さをことさらアピールするか(優越コンプレックス)して、自分に能力がないことを否定したがるやろう。
なにせ、人間の能力は固定的と思ってて、自分に能力がないことは是が非でも認めたくはないやろうから。
優越性を、他者が自分をどう見るかに注目して、追求していくことになる。

しなやかマインドセットであれば、劣等感を抱いた後どうするか。
自分の劣っている、まだいたらないところに目を向け、変えていけばいいと思い、実際に帰る行動をとっていく。
人は変わっていけるという信念があるから、自分の劣等感に向き合い、それをもとに変えていこうとしていく。
優越性を、自分の変化によって追求していく、ということ。

マインドセットの違いにより、劣等感への向き合い方に違いが表れそうなのは容易に想像できる。で、その対処の違いが、アドラー心理学においての自立できていない人・自立している人の違いとほぼ一緒なところも、すごく興味深い。
引き続き、マインドセットとアドラー心理学について考えていけたらな、と思う。アドラー心理学の理解が、より深まりそうやから。

では、お読みいただきありがとうございました。

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