しなやかマインドセットと勇気づけ〜アドラー心理学について④〜
人は、変化していける。人間は前に進めないような脆弱な存在ではなく、変わっていける。
アドラー心理学の根本的な考えとして、人間の持つ力への信頼がある。
これは、「マインドセット「やればできる! 」の研究」で挙げられる2つのマインドセットのうちの、「しなやかマインドセット」と同じだろう。
しなやかな心の持ち方、「しなやかマインドセット=growth mindset」である。その根底にあるのは、人間の基本的資質は努力次第で伸ばすことができるという信念だ。
「マインドセット「やればできる! 」の研究」では、しなやかマインドセットを持っていることが人の成長にどう作用するのかが述べられる。
相手の成長を願うなら、願うもの自身が、成長できる、やればできると信じていないことにははじまらない。成長への信頼、つまり、しなやかマインドセットを持っていなければ。
そのマインドセットで、他者と接すること。それこそが、勇気づけなのではないか。
変化できる存在であること、進んでいける存在であること、やればできること。
それらを繰り返し伝えていくこと。
そして、変化を後押しし、自立に向けて歩んでいくことをサポートする。
実際、しなやかマインドセットを育む声かけと、アドラー心理学にて推奨される声かけとは、まったく一致している。
能力を褒めるのではなく、努力に注目する。
結果を評価するのではなく、過程を重視する。
なにより自分自身、しなやかにありたい。
では、お読みいただきありがとうございました。