着想メモの保管場所~メモに対して、今いろいろと考えていることその1~

手書きの着想メモは、基本的には情報カードなるものに書き付けていってます。
情報カードを使う理由は、

  • 大きさがそろっていて扱いやすい
  • 床に並べることで、俯瞰できる
  • 繰り返しくることができる

あたりが自分好みだなぁと思ってのことです。ただ、今は大デジタル時代。テキスト型式のメモもかなり幅を利かせるようになっています。特に、Evernoteを使い始めてからは、いろんなメモはEvernoteに放り込んでおきさえすれば、いつでもどこでも見返せるので、それだけでいいという感覚がありました。でも、そんなEvernoteにも不満が出てくるわけです。「カードのように扱えないじゃないか」という不満が。
そこで、デジタル上でカードのように着想メモが扱えないものかどうか思案し、いろいろと試したりしてました。

・「リマインダー」をメモ帳として使う

・着想メモ置き場に「Daedalus Touch」 カードっぽさがいい感じ

・「Trello」というアプリがおもしろい

ただ、ちょっと視野が狭くなってたみたいです、無理に、デジタルの世界にカードの型式を求めすぎていたように思います。

デジタルでは、カードの必要はない

アナログでは、情報カードにメモを残しておきたい理由は、先ほど述べたように、

  • 大きさがそろっていて扱いやすい
  • 床に並べることで、俯瞰できる
  • 繰り返しくることができる

ところにあるわけです。で、デジタルでもこの三つを満たすものを、と探しまわっていたのですが、三つのうちの一つ目、

大きさがそろっていて扱いやすい

ってのは、実体をもたないデジタルの世界では、まったく考える必要はなかったわけです。
実物がそこにあるアナログでは、大きさが揃っているか否かは、あとから見返す際に、とても重要な要素になります。そろっていないと、とても扱いにくい。メモをパラパラと見返しにくい。保管もしにくい。だから、大きさは揃っていてほしい。
対して、データとして残しておくのであれば、実体をもたないので、大きさなんてどうでもいい。無理にカードみたいな表示をする必要なんてまったくないわけです。となると、求めるものは残りの二つの要素、

床に並べることで、俯瞰できる

繰り返しくることができる

になるわけです。俯瞰できることと、操作できること。この二つが満たされる形で、デジタルなメモ、つまりはテキストメモを保管しておきたいわけです。
ちなみに、「手書きメモのスキャン」はデジタルなメモには含んでいません。テキストメモのことを指している、と思ってください。

アウトライナーという選択肢

俯瞰できることと、操作できることを兼ね備えた形で、テキストメモを保管しておきたい。ずーっとそれを考えてきました。この二つを満たそうと思うと、Evernoteでは不十分なんです。メモはすべてまるっとEvernoteへ放り込んでいる時期もありましたが、この二つの要素_操作性と俯瞰性_を満たしてくれないがために、どこかしらメモを活かしきれていないモヤモヤ感ってのがつきまとってました。
そこで最近は、メモの類いはアウトライナーに放り込むようにしています。「WorkFlowy」という、場所に。
Evernoteほど、簡単にメモを放り込める場所ではないので、今までよりもさささっとはメモをすることはできません。が、アウトライナーにメモを書き溜めておけば、あとで操作できますし、俯瞰もできます。加えて、WorkFlowyでは、「ホイスト機能」と呼ばれる、一部分にフォーカスをあてる機能もあったりで、メモを書き溜めていくにはすごくいい場所として機能してくれています。
もちろん、情報カードほどの柔軟性はありません。メモは縦にズラッとしか並べることはできませんし、任意の場所に移動できるわけでもありません。画面という制約がある以上、床一面にカードを並べたときのような俯瞰性もありません。が、順番を入れ替えたり、階層化することができたり、ある程度の操作を加えつつ、着想メモたちを育てていくことは可能です。しかも、WorkFlowyは、PCでもiPhoneでもiPadでも、すぐに内容を同期してくれます。いつでもどこでも、着想メモに触れることができる、というわけです。
着想メモは、俯瞰できて、なおかつ操作でき、メモにうんじゃかんじゃ手を加えながら育てていきたいというぼくの要望を、叶えてくれるのがアウトライナー「WorkFlowy」ってなわけです。

おわりに

アナログならば情報カード、デジタルならアウトライナーという住み分けができつつあります。共通点は、どちらも操作性に優れている、ということ。やっぱメモは、組み替えたり、順番を入れ替えたり、操作を加えながら育てていくのがいいなぁ、と再確認しております。
まだはっきりとした形を形成していないメモたちは、一度アウトライナーに書き溜めてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、もし新規にWorkFlowyに登録する、というかたは、以下のリンクから登録して頂ければ、ぼくもあなたも容量増えてうっしっしです。
WorkFlowy – Organize your brain.
では、お読みいただきありがとうございました。

発見や驚きを伝えたいならば

R-style」の@rashita2さんが発行しておられる、「Weekly R-style Magazine ~プロトタイプ・シンキング~(WRM)」を、最近になってようやく購読しはじめました。WRMのスタート当初からその存在を知っていたのにもかかわらず。もっとはよ購読しとけば良かったな、と多少後悔しております。
そのWRM10月6日号での知的生産エッセイで、「わけのわからないもの」というものがあり、これからいろいろと考えたことについて今日は書いていこうと思います。

説明文では伝えられないもの

「わけのわからないもの」から、少し引用します。

「わけのわからない」ものを相手に伝えたければ、「わけのわからない」ままに手渡すしかありません。
あなたがいた状況に身を置いてもらい、あなたが見聞きしたものを体験してもらう。
ーーー
そうすることではじめて「なるほど、これがわけのわからないことか。たしかにわけがわからない」と伝達することができます。
これが、物語だけが伝えられる_説明文では伝えられない_ものがある、と私が考える理由です。

これを読んだとき、確かにそうやでなぁと、深く納得しました。と同時に、あることを思いました。
「発見や驚きにも共通することじゃないか。」と。

発見・驚きをいかに促すか

ぼくが、数学を教えるときに、もっとも大事にしたいと考えていることは、「教えすぎないこと」です。
すべてをこちらが説明してしまっては、新たな発見をすべてこちらが提示してしまい、学ぶ者自らが発見する機会を奪ってしまうことになります。
また、すべてを教えてしまえば、驚きも半減してしまうでしょう。自分で考え、そうか、そうなのか!と驚く。その機会をも奪ってしまうことになります。
発見や驚きを奪ってしまう。これほど、罪深いことはあるでしょうか。
そんな思いから、「教えすぎないこと」を常々念頭に入れて、授業を考えることにしています。
教えすぎず、発見・驚きをいかに学ぶ者の中に芽生えさせるのか。そこまでどう持っていくのか。
これは、ものすごく難しい。難しいのですが、やはりそこを目指したいと思うんです。発見する、というのは、ものすごくうれしくて、興味深くて、楽しいことだと思うから。
そして、この「学ぶ者自らが、発見したり、驚いたりするために、いかに教えるか?」という難しい問へのヒントが、今回の「わけのわからないもの」には詰まっている、と感じたわけです。

「わけのわからないもの」→「発見や驚き」

「「わけのわからないもの」を伝えるためには、伝えたい相手に、その「わけのわからないもの」をそのまま手渡すしかない。「わけのわからない」状況・場面を、体験してもらうことでしか、自分が伝えたかった「わけのわからないもの」を伝えることはできない。」
この文脈における、「わけのわからないもの」を、「発見や驚き」という言葉に変えてみましょう。
「「発見や驚き」を伝えるためには、伝えたい相手に、その「発見や驚き」をそのまま手渡すしかない。「発見した」「驚いた」状況・場面を、体験してもらうことでしか、自分が伝えたかった「発見や驚き」を伝えることはできない。」
これは、数学を教える、伝えるときに意識すべきことと言えそうです。
今まで数学を学んだ中で、数々の発見や驚きというのがありました。教えるときには、それをそのまま体験してもらえるよう、環境を整える。まったく同じ状況を作り出すことは難しいですし、学ぶ者の力を知り、それに合わせて環境を設定する必要はもちろんあると言えます。前提となる知識の提示方法や、どの程度までこちらが学ぶ者を導いていくのかなど、環境を整えるまでは、微妙な調整が続きます。その微妙な調整こそ、教える者に求められる技術と言えるのかもしれません。
数学では、発見や驚きがあるかないかで、おもしろさが大きく変わってしまいます。ほんとにもう天と地ほどの違いが出てきちゃいます。それだけに、その微妙な調整には、細心の注意を払っていかなければいけないなぁ、と感じます。

おわりに

文章を書くことにおいても、何かを教えることにおいても、「伝える」という共通点があります。なので、お互いが、お互いのヒントとなり得ることってたくさんあるのかもなぁ、と感じました。
数学を柱として、たくさんの人に”良い影響”を与えることが、ぼくの目指すべきところ。そのためにも、いろんなことから数学を伝えるために役立ちそうなことを吸収し、実践し、自分のものにしていきたいな、と思っています。
では、お読みいただきありがとうございました。