時間はかかったとしても、じっくり読むことで得られるもの

ここのところずっと、ピーター・F・ドラッカーの「マネジメント 課題、責任、実践」の上巻を読んでいます。
上・中・下とあり、全てを読み終えるまではかなりの時間を要すると思われますが、わりとじっくり目に上巻を読み進めています。
「マネジメント エッセンシャル版」のほうなら2回くらい読んだのですが、いまいち内容が頭に入っていない感じでして、エッセンシャル版ではないのを読もう、と思い立ち、上・中・下の3巻を「えいやっ!」と購入。結果、まだ上巻の中盤ながら、すごくこの買い物は良かった。
もちろん、エッセンシャル版とは内容が違っている、というのもそう感じる要因だと思うのですが、それに加えて、じっくり読み進めていることも大きく関係していそうです。


仕事では、分掌長というものをさせてもらっていまして、一応進路指導部という分掌のまとめ役をしています。
教員なので企業に勤めているわけではありませんが、それでも「マネジメント」から得ることはすごく多い、と感じています。
最近特に問うようになったのは、「われわれの事業は何か?」というもの。
マネジメントにおいて、企業のミッション・目的を考える上で欠かせないもの、成果をあげることができるか否かに大きく影響を与えるものとして、「われわれの事業は何か?何になるか?何であるか?」という問いの重要性が説かれています。
上巻の序盤に書かれており、その章の内容を掴むことができた感覚があったからか、「われわれの事業は何か?」を問う姿勢が身についたように思います。
で、この問いについて考えた上で進路指導部の活動を見ていくと、今のやり方ではダメだと、変えていかないといけないなと思うところがあり、こう変えていこうという方針がやっと見えてきたってのが今の段階。
今年で分掌長をするのは2年目。全体を理解できた、把握できたところででマネジメントを読むこよができて良かったなぁ、と感じます。

そして、そう感じるのは、じっくりと読み進めていることが大きい。
読む中で重要に思ったところに関しては付箋を貼り、考えたことをメモしながら読み進めていきます。
これまでは、そのまま最後まで読み進めていき、読み終えたら付箋を貼った部分を書き写して読書メモを完成としていました。が、今回はある程度のまとまりごとに読み進めるのを一旦止め、手書きで本文を書き出して読書メモを作成し、要点を書き出す中で理解したことを書き添えていっています。
そのおかげで、これまでの内容を自分の中に多少は落とし込んだ状態で続きを読み進めることができているように感じます。

この読み方ができているのは間違いなく、「ブックカタリスト」を聞いているから。
おもしろいポッドキャストを紹介します」というエントリ内でも書いたように、ブックカタリストを聞くことで、読むペースは落ちたとしても1冊1冊をじっくり読むのもいいもんだ、読んでみたい本が積み上がってもいいじゃないか、と思えているからに他なりません。
他にも読みたい本や家の中で読まれるのを待っている本は何冊もありますし、マネジメントの中巻・下巻も待ち構えているわけですが、次を読みたい気持ちよりも今は1冊1冊をじっくり読んでいきたい気持ちがまさっている状態です。
この変化はとても大きいものですし、で実際楽しく、学び多く読み進めることができているので、時間はかかったとしても1冊をじっくり咀嚼しつつ進めていきたいな、と思います。


とはいえ、他にも本は読みたいので、1つの読み方に固執せず、いろんな本の読み方をしながら、読書生活を充実していきたいものです。

では、お読みいただきありがとうございまいた。